天皇杯5回戦(12月12日) カシマスタジアム
鹿島アントラーズ 3−2 川崎フロンターレ
「彼」がピッチに出てくるまで、バックスタンドは倦怠と焦燥に包まれていた。
自分の左前座っているオッチャンはピッチに罵声を浴びせかけ、左隣に座っている女子高生ネエチャン×2の会話は時間が経つにつれ愚痴っぽく(でも終始皮肉とユーモアを失わないオモシロトークでした)、そして右隣に座っているカップルの表情はどんどん曇っていく…。(スタで耳をすませ、他人の会話を拾うのが趣味になりつつあるな…最近)
そんなイヤなムード、すっかり変えてしまった「彼」とは…。
そう、
野沢拓也、その人ですよ。
いやもうね、ステキすぎます。(*゚∀゚)=3ハァハァ
左隣に座ってたネエチャンが「タクさん、ステキ」とか「タクさん、カッコイイ」とか「タクさん、スゴイ」とか叫んでて、それに洗脳されたわけじゃなく、実際ステキすぎます!!
「積極性」さえあれば出来る子なのは分かりきってるんですが、もう今日はボール持つたびにワクワクドキドキさせられましたよ。
そしてあのラヴリーなゴール。
オイラが打てと叫んだのと同時に放たれた、上から見ていた自分のイメージと選手のプレーが完全にシンクロした素晴らしきあのシュートがゴールに吸い込まれた瞬間、
YESっ!!
そう叫んで立ち上がり拳を突き上げた途端、ここで書くつもりだった愚痴フレーズのほとんどを忘却させられてしまいました。(あの大人しいバックスタンドも瞬時に総立ちで喝采!そりゃ記憶も飛ぶぜ。)
そして目からは涙。(こういったシンクロニティをカシスタで感じたのって
セレッソ戦の野沢のゴール以来、久々の快感。野沢が出てきてボールに触りまばゆい輝きを放ち始めた瞬間から、何やら既視感を感じさせられたのは、セレッソ戦を見ていたからかな…。そう考えると今年の俺的年間MVPは野沢ってことになるな。アリガトウ野沢…。)
いや、ここで愚痴書く材料はマジいっぱいいっぱいあったのですよ。
一部記憶の底から呼び起こすと…。
「中田浩二はいつからあんなに出来ない子になっちゃったのか?」「新井場は大丈夫なのか?」「つーか中田と新井場にボールが渡るとノッキングが頻発するなんて、彼らの性能からするとアリエネェ。機能不全もいいとこだ!」「フェルナンドの左足はもうポンコツなのか?」「中盤の個力ではあんなにも相手より上を行っているのに、どーしてスコアレスで2点もビハインドなのか?呪い?」「相手よりも圧倒的にキープも出来るし、パスも上手い。なのにどーしてシュートだけあんなに下手糞なんか?呪い?」「ソガ、シュートの見切り早すぎやせんか?」「ビルドアップと押し上げが平行して出来ないのはデフォルトですか…?で、挙句あの先制点の取られ方。勘弁してください」「主審糞」
そしてなにより、
「あんなにスゴイ小笠原満男が来年いなくなったら、このチームは一体どうなってしまうのか」
もう目の前の小笠原を見ていると不安で不安でいたたまれなく…。((=-_-)
でもでも、あの野沢のゴールを見た瞬間、
「小笠原満男がいなくなっても、僕たちには野沢拓也がいる!!」
そう思ってしまったゲンキン極まりない俺。(´Д`;)
まぁ帰ってきてこうしてキーボードで文字打ってると、少し冷静になってしまうんですがね。(やっぱオガサ抜きはヤベエって…)
それでも、それでも、例え小笠原がいなくなっても、セレーゾが居座り続けても、野沢拓也が本山雅志が深井正樹が岩政大樹がステキなプレーを見せ続けてくれるというのなら、ついてきますぜ鹿島アントラーズ。
とはいえやっぱり違う監督の下での現メンバー(FJも含めた)のサッカーが見たいなぁ、今日みたいな試合見ると尚更、なんてことも思っちまう…。(ファン心理は複雑でワガママなものです)
そういや試合内容とかフロンタについては何一つ触れてねえ…。
フロンターレでは飛騨が何気にイヤラシかったですわ。
飛騨の上下動に突かれてやられそうな悪寒を感じ始めた矢先、あんな予期せぬ情けない先制点を我那覇に奪われた時にはズッコケましたが。
とりあえずフルメン揃ったならフロンタはやはりガクブルもんですわ。
今日はMFの能力と選手層の差が如実に表れた試合だったように思います。
以上。